渋谷桜丘町 帯状の不連続地帯:幻の補助50号線
■桜丘町の帯状の不連続地帯
渋谷区の桜丘町には渋谷駅付近から桜丘町に上るさくら坂という坂があるが、これは延長120mの区間だけ幅員が広いものの途中で途切れたような形の坂だ。もともと2車線だったが近年1車線に縮小されている
先日このさくら坂周辺の地図を見ていてあることに気がついた。
■さくら坂
さくら坂の南の桜丘町23、渋谷区文化総合センター大和田の東に、さくら坂に続くように、坂と同じくらいの幅で低い建物が立ち並ぶ箇所がある。
■さくら坂〜桜丘町23
■桜丘町23:渋谷区文化総合センター大和田の東に低い建物が立ち並ぶ
さらにその南の桜丘町22にも、街区をカーブしながら縦断するように、建物の高さが低い帯状の箇所があるのだ。
さらにその南の桜丘町29や鶯谷町19では上記のカーブに続くように道路沿いの建物がセットバック(後退)している。
さくら坂~桜丘町23~22~29~鶯谷町19にわたり、周囲の街並みとは不連続な帯状の地帯があるのだ。
■桜丘町22〜鶯谷町19
■桜丘町22:建物の高さが低い帯状の箇所
■桜丘町29:斜めのセットバック
■鶯谷町19:セットバック
■地下鉄?都市計画道路?
このような周囲の街並みと不連続な箇所によくあるように、地下に鉄道が走っているわけでもない。
また都市計画道路の予定地かと思い渋谷区の都市計画図を確認したがこの場所に都市計画道路は予定されていなかった。
■廃止された都市計画道路だった!
しかし渋谷区の資料をあさるうち、このような資料をみつけた。
2023年8月の「補助線街路第50号線」の都市計画変更の告示である。
■補助50号線 計画図(渋谷区資料に青字を追記)
これによれば補助線街路第50号線は渋谷区桜丘町(さくら坂下)を起点とし目黒区東が丘2丁目までをつなぐ約5kmの都市計画道路であったが、2023年に渋谷区桜丘町から鉢山町までの770mの区間が廃止になったのだ。
計画図をみると帯状の不連続地帯がまさにこの補助線街路第50号線と一致することがわかる。
都内の都市計画道路の予定地では新築は3階かつ高さ10m以下でなければならず、地階がある建物や鉄筋コンクリート造の建物は建てられないなどの制限がなされている。
桜丘町22や桜丘町23の帯状の不連続地帯の中をみると、まさに全て3階以下の建物になっており、この都市計画道路予定地における建築制限が一帯の特殊な街並みをつくりだしていたのだ。
■不連続地帯の今後
都市計画道路が廃止になれば上記の建築制限はなくなる。今後建替えが進むにしたがってこの不連続地帯も消えてゆくのだろう。
戦後間もない1946年に都市計画決定されて廃止されるまで77年。77年も経過すれば渋谷をめぐる状況も変化するということか。

































