2022.09.26

渋谷定点観測02-22 その8 宇田川町

035 東急ハンズ向かいの小階段

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1985頃
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東急ハンズの前の道路は歩道と車道に段差があり、以前歩道から横断歩道に下りる小階段があった。ここもたまたま1985年頃の写真があったので並べて掲載しよう。
1985年の頃はコンクリートにガードレール、背後の渋谷区清掃事務所の壁もブロック塀だった。なおブロック塀の足元に見える石標には「陸軍用地」の表示がある。
2002年清掃事務所の建替えに伴いブロック塀はフェンスになった。写真には写っていないが陸軍用地の石標は敷地内に移設された。
2022年階段はなくなり、コンクリートの擁壁も緑化され、ガードレールもフェンスに変わった。階段がなくなったことで横断歩道の位置も変わっている。なおGoogleストリートビューで確認したところこの階段は2019年までは残っていたようだ。

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036 井の頭通りから神南小への階段

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井の頭通りと神南小学校がある小高い丘を結ぶ階段。
階段横の新東京ビルは2002年には「CISCO」「Manhattan Records」「hot wax」「Yellow Pop」等レコード屋の牙城だった。一部ではこの階段を「シスコ坂」と呼んでいた。と知ってたみたいに書いてるけど今回調べるまで正直知りませんでした。詳しくはこちらを(シブテナ「宇田川町で半世紀『シスコ坂』の生みの親 柳光商事 一柳弘子さん」)。「CISCO]は2007年、「Yellow Pop」は2011年に閉店し、2011年開店した「FACE RECORDS」が残っているもののカフェになっている店もあるようだ(シブヤ経済新聞「渋谷・シスコ坂に中古アナログレコード店『フェイスレコード』-同業店跡に移転」)。そのせいか外観も突き出し看板やテントがなくなりすっかり落ち着いている。階段下の木造家屋も2013年建て替えられてカフェ&ダイナー「FLAMINGO」になった(渋谷経済新聞「渋谷・宇田川町にカフェ&ダイナー『フラミンゴ』-LD&K新店」)。
新東京ビルの背後には2019年建て替えられた渋谷区役所と「パークコート渋谷ザタワー」が。

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037 二・二六事件慰霊像

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ここは全く変わっていない。むしろ「二・二六事件慰霊像」という木標の文字がくっきり新しくなっている。1965年この像を建立した「佛心会」がまだここを管理し続け、花を手向けているのだろうか。背後に2019年建て替えられた渋谷区役所。

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038 安全菩薩

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渋谷地方合同庁舎裏にある菩薩像。区役所周りの開発に伴いどうなるか気にしていたが無事であった。傍らの碑文には「安全菩薩 十九名の青年将校と玉井事務官の霊及び 一切の諸霊の冥福を祈り 庁舎及び職員(家族)の安全を祈願する 昭和五十七年七月十五日 東京法務局渋谷出張所長」とある。この文面が気にかかった方は過去の記事をお読みあれ(東京些末情報「渋谷安全菩薩:二・二六事件の怪談と法務局事務官の死」)。
背後に2019年建て替えられた渋谷区役所。

9月 26, 2022 ■渋谷区渋谷定点観測02-22 |

2022.09.22

映画「踏みはずした春」と東京にあった「乗馬道」

■「踏みはずした春」の不明なロケ地
このところ70年代以前の渋谷の映像について撮影された場所を特定することを進めており、「東京ポチ袋」の「映像の中の渋谷」で順次紹介をしている。

その作業の中で、映画「踏みはずした春」のロケ地について2つの疑問が残った。

①ラストシーンの道はどこか
ラスト、小林旭と浅丘ルリ子が並んで歩いてゆくのを左幸子と二谷英明が見送る広い並木道はどこか。
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小林旭をウキウキで迎えにいく左幸子
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ところがガードの横から浅丘ルリ子が現れ…
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ハラハラの左幸子と二谷英明 背後に「喫茶外苑」
 
②渋谷警察署とされた建物は何か
小林旭が釈放されるシーンで、渋谷警察署とされている建物が他の映画と明らかに違っているのだが、この建物は何か。
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渋谷警察署(にせもの)
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建物全景 小林旭を木の陰で待つ左幸子
Img_4998 警察署から続く道 え…無視なの…?

この疑問を解決する過程で都内にあった「乗馬道」という特殊な空間の存在を知ったので、解明の過程を順を追って紹介したい。

■ラストシーンの道の特定
まずは①の場所から考え始めた。手がかりは

・幹線道路クラスの広い幅員
・まっすぐな線形、いちょう並木
・線路沿い
・線路は道路より少し高く、低いガードがある
・沿道に「喫茶外苑」がある

である。

見覚えのない道だが、しばらく地図と見比べ、条件に合うのは国立能楽堂付近、千駄ヶ谷駅から代々木方面へ延びる都道414号と総武線ではないか、現在鉄道と都道の間は分厚い首都高速4号の構造物でさえぎられているが、首都高がなければこのような風景なのではないかと考えた。

そう考えると鉄道と道路の間の広い空間はのちに首都高がつくられるスペースと考えられるし、浅丘ルリ子が待っていたガードは、現在高速道路に隠されている仲道ガードか大通ガードと考えられ、色々と条件が合致する。

のちに当時の住宅地図で画面に写っていた「喫茶外苑」を発見し、この場所だと確定した。
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■「乗馬道」の存在
実は上記のことを調べているうち、興味深い事実を知った。

都道414号と総武線の間の広いスペース、映画の中では広い緑道のような使い方をされているこのスペースが、鉄道史探訪家の内田宗治氏が書いた記事によれば、戦前明治神宮と外苑を繋いでいた乗馬用の道だというのだ(URBAN LIFE METRO「昭和の戦前、なんと中央線に沿って『乗馬道』があった! いったいなぜなのか」※図面もあって面白いので必見)。
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長さ約750m、幅約7mの砂と木くずを混ぜたものが敷かれたこの乗馬道が、戦後廃止され映画に写っているような幅広い緑道となり、60年代には高速道路の建設用地として利用された。それによりこの道路の風景は、ひと目映画で見ただけではどこかわからないくらい変貌したのだ。

■「渋谷警察署」の特定
次は「渋谷警察署」とされる建物についてだが、乗馬道の存在を知ったことから、次のように考えた。

・「警察署」に続く道にも広い緑道状の空間があった。
・この「警察署」も乗馬道の沿道にあるのではないか。

この時点で思い当たる建物があった。北参道にあり、現在ゼネコンのフジタ本社がある修養団SYDビルだ。
修養団とは1906年に設立された教化団体であり、大部分の教化団体が戦後解散させられた中現在でも存続している団体である。
同ビルは1996年に建設された十数階建の高層ビルだが、この前身となったビルがあって、それが渋谷警察署として使われたのではないかと考えたのだ。

建替え前の建物の姿を探すうち、修養団の広報誌「SYDかわらばん」に行き当たった。同誌の2021年5月20月号に「歴史探訪 修養団事務所の変遷」という記事があり、その中に「渋谷警察署」と同じ建物を見つけた。ビンゴ。
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修養団会館。1926年建設。(SYDかわらばん 2021年5月20日号より)

■映画「踏みはずした春」について
以上がロケ地特定と「馬車道」を知った経緯だが、最後に「踏みはずした春」について紹介しておこう。

1958年の日活映画で監督は鈴木清順。
少年院帰りの小林旭の更生をボランティアとして支援する左幸子。彼女は就職の世話や、小林とその彼女である浅丘ルリ子との再会を手伝うなど小林の社会復帰を図る。しかし左は次第に役割を超えて年下の小林にほのかな好意を抱くようになり…というあらすじ。
乱暴者だが年上の左が好意を寄せてしまうような愛嬌に満ちた小林のキャラクター、敵役ながら憧れてしまうほどかっこいい宍戸錠、小林に対する淡い想いを見事に演じる左の演技とそれをバックアップする林光の音楽など、見ておいて損はないと思う。

そして何より全編渋谷周辺のロケが中心なところが「映像の中の渋谷」を進めている我々には魅力だ。今後「映像の…」の中で今後順次発表していくので乞うご期待【吉】

9月 22, 2022 ■渋谷区 |

2022.09.19

渋谷定点観測02-22 その7 渋谷センター街

032 渋谷センター街その1

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基本的に看板は変わったが建物自体は変化がない。テナント総入れ替えの中大黒屋強し。

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033 渋谷センター街その2

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建物も舗装も街路灯も変わっていない。変わったのはテナントだけ。松屋と歌広場、ABC-MARTはセンター街では老舗。

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034 門

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「新楽飯店」は「香港食市場」に、「ポプラ」はラーメン屋「神座」になったが、創業73年の「門」は20年くらいでは看板のデザインすら変えない。

9月 19, 2022 ■渋谷区渋谷定点観測02-22 |