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1997.10.29

ETV史上最強のヒーロー・ストレッチマンを君は見たか?

 皆さんは“ヒーロー”というと、どんな男を想像するだろうか?
 ビームだのフラッシュだのキックやパンチといったアクションを駆使して極悪人どもをばったばったと退治する……、それがフツー思い描かれるヒーロー像であろう。ところが、既存のヒーローの常識を打ち破る画期的なヒーローがNHK教育テレビに存在する。

 その名はストレッチマンだ。

 顔だけ出る黄色の全身タイツ(しかも頭の先端には謎のトンガリつき)を身にまとい、日夜、よいこたちに筋を伸ばすことの大切さを豪快な笑い声と共に説く男、それがストレッチマンだ。
 彼の武器はストレッチ。
 正確にいえば「ストレッチパワー」なる技を操るのだが、これは文字通りストレッチ体操を行うことによって筋肉にパワーがみなぎり、更に強力な光線らしきモノが発生して敵を倒すという荒業である。
 こんな技を繰り出すヒーローというのも珍しいが、そんなワケのわからぬパワーで倒されてしまう悪人というのもずいぶんマヌケである。

 ストレッチマンが登場する「グルグルパックン」(月水午前10:15〜10:30)は、知的障害を持つ子供を対象とした番組。そんなわけで、ストレッチマンの敵も問答無用で養護学校に現れてしまうのである。
 障害を持つ者ばかり狙うとはなんとも卑怯な敵どもだが、実はこの敵役に扮しているのはロケ先の養護学校の先生たちなのであった。先生たちは聖飢魔IIもKISSも裸足で笑いながら逃げだすようなメイクを施された上、ヘンテコな役名を与えられているのだが、どういうわけか皆なかなかの芸達者なのがおかしい。
 たとえば、子供たちから気力を吸い取りダラダラとした生活を送らせるべく暗躍する「ダラキバ」、この悪人に扮しているのは木場先生。つまり「ダラダラした悪人の木場」だから「ダラキバ」というわけだ。おお、なんという明快さ。なんという安直さ。

 ストレッチマンに扮するのは大阪の劇団に所属する宇仁菅真(うにすがまこと)。
 ちなみに、オープニングに流れる男らしいテーマソングも宇仁菅が唄っている。テンションの高い力のこもった台詞回しとキビキビとした動き、ストレッチマンの魅力は宇仁菅の演技に支えられている。彼の地元、大阪では、公開のストレッチマンショーも開催されているそうなので、関西地方にお住いの方は要チェックだ。

 悪いことは言わない。とにかく見てほしい。キミもストレッチマンの虜になること間違いなしだ。【み】

1997 10 29 06:56 PM [ストレッチマン] | 固定リンク

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