70年間封鎖されていた秘密の階見つかる

　インディアナ州エバンスビルで、購入する予定のビルの中を見て回っていたリンカーン・ヨーク・クリステンセンさんと妻のルシールさんは、70年にわたって封鎖されていた秘密の階を発見した。
　夫妻がこのビルを購入したのは去年の夏。購入する前に彼らは２階が封鎖され、そこに続く階段も撤去されているのを発見した。２階の家具は封鎖前にほとんど持ち出されていたが、部屋の中は1930年代の様子がタイムカプセルのようにそのまま残されていた。
　暖炉の上には支払済小切手が積んであり、いずれも1930年の６月から12月の間に、刃物や工具の卸業者であったE.M.ブッシュ・ハードウェア社に対して振り出されたものだった。小切手の山の下からはすべて鉛筆書きの帳簿が出てきた。
　この階にはくもりガラスのはまった３つのドアがあり、ドアの上の明かり取り窓には「受付」「相談室」「化学実験室」と表記してあった。天井灯の取り付け具は電灯とガス灯が両方使えるようになっており、この時代によく見られる重い木製の展示台も置いてあった。
　建物をロフト型のアパートに改造しようと考えていた夫妻は、いくつかの木製家具や古いものを残しておく考えだが、全部とっておく気はないという。「古いものにはそれほど興味がないのよ。」ルシールさんはいう。ヨガのインストラクターの彼女は１階に事務所を構える予定だ。(ABC News)【吉】