切断した足をオークションに

　ニュージーランドのネルソンに住むシェーン・トランスさん(42)は15か月前に切断した自分の足をオークションで売ろうとした。娘の糖尿病の治療に充てるため、彼はタトゥーの入った自分の足を切断し、最低落札価格3,000ドルでオークションにかけようとしたのだ。
　しかし彼は困難に直面した。ニュージーランドのオークションサイト"Trade Me"に出品したところ数時間で出品を削除されてしまったのだ。
　"Trade Me"の経営者マイク・オドネルさんは、体の一部を売ることは不快に感じる人がいるため許されていないという。体の一部を売ろうとした者は初めてではないが、それでもなおトランスさんの出品はショックだったとオドネルさんは語った。
　出品された足は20人が閲覧したが17日朝9時に出品が取り消されるまで入札した者はいなかった。足には彼が服役中に入れた開いた本をかたどったタトゥーが入れてあるという。
　彼はTrade Meには却下されたもののまだ足を売りたいと考え、他のオークションを探している。足を売ることは法に触れるかもしれないがかまわないという。
　トランスさんは20歳の時糖尿病と診断され右足に潰瘍ができてしまい、この2月に膝から下を切断した。なぜ足を冷凍庫に入れて保存していたかは自分でもよくわかっていない。「たぶん42年間俺のものだったからだろうね」。　いまだに歩いた後や長く座った後には右足がそこにあるような感覚がするという。
　彼は内装の塗装工だが足を切断してから働くことができず、傷病給付金で暮らしている。早く仕事にもどりたいと思っているが、切断箇所が完全に萎縮するまで18か月はかかると言われているという。(stuff.co.nz：トランスさんの画像あり)【吉】