「プードルとして売られたヒツジ」は都市伝説か
都市伝説の検証サイトSnopes.comは、先に報じた「日本でプードルと偽ってヒツジが大量に売られている」の一件を都市伝説であると断定した。同サイトの内容は概ね以下のとおり。
詐欺師が羊をイギリスやオーストラリアから輸入しプードルとして愛犬家に売りつけたという話がこの4月に報じられた。多くの読者はこの話を都市伝説「メキシコのペット」に非常に似ていることを見抜いた。この都市伝説は海外を旅行していた旅行者が小さなのら犬を拾ったが、のちにそれが大きなネズミだと分かるという話だ。
犬を見たことがある人間がプードルだといわれてヒツジを見せられて騙される、という話は、ネズミを犬と間違えるという話と同じくらい信じ難い(「日本にはヒツジがあまりいないため、多くの日本人はヒツジがどんな姿をしているか知らない」という記述は馬鹿げている。本物を見たことのない子供でも写真や絵でその姿は知っており、犬とは全く違うものだということは判別できる。鳴き声やひづめなどの手がかりで明らかに区別がつく)。今回のケースでは「どこかの外国」での「ある旅行者」の体験ではなく、何千もの日本人が自国内で騙されたことになっている。
全体的な嘘くささを別にしても、いくつかの話のディテールがこの話の真実味を怪しくしている。
・この驚くような話が日本のメディアで全く報じられていないこと。札幌の警察(道警?)はこの詐欺について聞いたことがないとしていること。
・この詐欺に関わったとされる札幌の会社が実在しないこと。
・"Cerebral Soup!"氏が指摘するように全く同じ話が日本のあるブログに2006年2月に掲載されていること。
"Cerebral Soup!"氏はまたこの話は英国紙が報じたように川上麻衣子氏自身の話ではなく、ヒツジをプードルといって売られた人の話を聞いたことがあると言ったに過ぎないと指摘している。(Snopes.com)
4月 30, 2007 at 10:19 午後 今日の生き物 | Permalink
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