「ペニス泥棒」の噂でコンゴ首都はパニックに
コンゴの警察は、魔術師が黒魔術を使って男性のペニスを縮め、あるいは消してしまうという噂がもとで広まったパニックやリンチ未遂事件を終息させるため、魔術師とされた13人のほか自称犠牲者14人の身柄を拘束した。
伝統的な宗教や魔術が広く信じられ、儀式で使う血や体の一部を目的とした殺人が起きる西アフリカでは、いわゆる「ペニス泥棒」が報じられることは少ないことではない。約10年前のガーナで起きた事件では、12人がペニス泥棒とされ、怒った群衆に殴り殺されている。
ペニス泥棒の噂は4月半ば頃から首都キンシャサ付近で広まった。リスナー参加型のラジオ番組には「金の指輪をして共同タクシーに乗り込んでくる同乗者に気をつけろ」という電話が多く寄せられた。身柄を拘束された者によれば、魔術師に触れられただけでペニスが縮み、あるいは消え失せてしまい、また一部の住民によればペニスをもとに戻すことを条件に金をゆすりとられるのだという。
キンシャサのジャン・デュドネ・オレコ警察署長はいう。「誰かを魔術師だと名指しすれば、あとは民衆が同調してくるのです。我々はこれまでにリンチを何件か未然に防ぎました。」「規模の大きいジョークだといいたくなります。しかしペニスがついている自称犠牲者にそのことを指摘しても、前より小さくなったとか、インポになっているとか言い張るのです。そういう奴には『家に帰って試してもいないのになぜ(インポになったと)わかる』と言ってやるんです。」
一部の住民は、この魔術の背後には政府からの弾圧を受けたバスコンゴ州の分離主義者のセクトが控えていると信じている。警察署付近で商売をするアラン・カララさん(29)はいう。「本当のことだよ。昨日ここで俺はたしかに犠牲者を見たんだ。ついてたモノはほんとに小さかったんだよ。」(Stuff.co.nz)
カララさんにすれば日本人はさしずめ犠牲者だらけ。【吉】