ボタンが怖い…「ボタン恐怖症」
英国ハンプシャー州ウォータールーヴィルに住むジリアン・リンキンスさん(22)は世界でもっとも奇妙な恐怖症を患っている。彼女はボタンが怖いのだ。
ジリアンさんはボタン付きの服を着ている友人や家族と同じ部屋にいることも耐えられない。彼女が最初にボタンを怖いと感じたのは7歳の頃、制服のブラウスを着られなかった時だ。ボタンを見るとジリアンさんはパニックに襲われるため、ボーイフレンドのネイト・ドリントンさん(23)はジッパー付きの服しか着られない。
「ものごころついた時からずっとボタンが怖かったんです。着替えの時になるとびくびくしていたと母は言います。」「いつでもボタンが怖いのですが、特にボタンがいっぱい集まっていると怖いんです。」「私にとってボタンに触れるのはゴキブリを触るのと同じことです。ボタンは汚くて不快だと感じます。子供の頃兄はよく母のボタン入れを開けてみせて私をからかっていました。兄がボタン入れを持ち去るまでベッドルームに隠れたものです。」「ある日いとこがボタンでできたネックレスをしてきたのですが、結局外さなくてはなりませんでした。彼女と同じ部屋にいることができなかったんです。」
ジリアンさんはからかわれるのがいやで、友人にボタン恐怖症を隠そうとしたが無駄だった。催眠療法も受けたが効果がなかった。「信じてくれない人もいるので冗談めかそうと思いました。自己啓発のテープや催眠術も試しました。でも役に立ちませんでした。」「子供番組の『ボタン・ムーン』を見ることは私にとってはホラー映画を見るようなものです。みんな私を変わった奴だと思ってるんです。」
しかしこうした症状に悩むのはジリアンさん一人ではない。"Koumpounophobia"と呼ばれるこの症状は7万5千人に一人の人が持っている。英国恐怖症協会の広報担当者は「恐怖症はしばしば子供の頃生じ、大人になるまで続くこともあります。」と語る。(The Sun:ジリアンさんの画像あり)