「鳩撃ち」「早撃ち」「障害物水泳」、「バスク・ペロタ」に「ジュー・ド・ポーム」… オリンピックの歴史を飾ったマイナー競技
オリンピック競技の全てが成功するわけではない。中には「鳩射ち」や「乗馬高跳び」のようにオリンピックの歴史の中で1回しか行われなかった競技もある。かつてオリンピック競技として行われた様々な競技を振り返ってみよう。(括弧内は競技が行われた年)
「ロープ登り」 (1896, 1904, 1924, 1932)
手だけを使ってロープの上端に達するまでの時間を競う競技。
「片腕重量挙げ」 (1896)
現在の重量挙げと基本的に同じだが、選手は片腕しか使うことができない。
「綱引き」 (1900-1920)
8人のチーム2組による綱引き。5分以内に1.8m後ろのマークまで達したチームが勝ち。
「立ち高跳び」(1900-1912)
「立ち幅跳び」(1900-1912)
基本的に走り高跳びや走り幅跳びと同じだが、助走はしない。
「立ち三段跳び」 (1900-1904)
静止位置からのホップ、ステップ、ジャンプ!
「潜水」(1900)
潜水距離と潜水時間を競う競技。
「障害物水泳」(1900)
パリオリンピックらしく選手はセーヌ川を泳ぎ、ポールを上り下りし、ボートの上を越したりボートの下を潜ったり。障害物を避けて走るシチュエーションはあり得るが、水泳でこれはないだろう。
「鳩撃ち」(1900)
放たれた生きた鳩をできるだけ多く殺しまくるという陰惨な競技。ひでー。
「乗馬高跳び」 (1900)
「乗馬幅跳び」 (1900)
馬に乗ってできるだけ高く、できるだけ長く跳ぶ競技。
「バスク・ペロタ」(1900)
スペインとフランスの国境近くで盛んなハンドボール。
「ラグビー」 (1900, 1908-24)
そういえばオリンピック競技じゃないね。
「56ポンド投げ」(1904, 1920)
56ポンド(約25kg)のハンドルつきのおもりを投げてバーの上を越させる競技。
「総合ダンベル競技」(1904)
2日にわたり、10種のダンベル挙げを競う競技。
「棍棒振り」(1904)
新体操と似た競技。選手は棍棒を体の回りで降る。おもしろいのか?
「飛び込み」 (1904)
フォームではなく距離を競う飛び込み
「早撃ち」 (1906)
マネキンの胸につけられた標的を撃つ競技。
「モーターボート」(1908)
のちにIOCはモーター付きの乗り物の競技を認めなくなったため廃止。
「ジュー・ド・ポーム」(1908)
スカッシュに似た競技だが、選手はラケットを使わず手だけでボールを打つ。
「高飛び込み」(1912-24)
アクロバティックなフォーム抜きの飛び込み。何で点差がつくのか。
「宙返り」(1932)
60cmの幅の中をいろんなフォームで宙返り。
「ソロ・シンクロナイズド・スイミング」(1984-92)
一人でやるシンクロ。
1900年のパリ・オリンピックと1904年のセントルイス・オリンピックに集中している。20世紀の初頭にあたり、オリンピック競技も見直さなければと思ったか。まああまり変わったことはせぬ方が吉ということかも。【吉】(cbc.ca)