中国中央電視台、ニュース番組の中で映画「トップ・ガン」の映像を借用
中国中央電視台が、同国の空軍に関するニュース番組の中で映画「トップ・ガン」からの映像を使用していたことが明らかになった。同局の、映画からの映像の借用はこれまでにも行われている。
問題のシーンは1月23日のニュース番組の中、人民解放軍の空軍による演習に関するレポートの中で使用された。空軍の高官に対するインタビューも行われた同レポートの中で、ジェット戦闘機が飛ぶ映像とともに、これは実射訓練であり、全ての目標の爆撃に成功したというレポーターの声が流れた。あるシーンでパイロットがミサイルを発射し、航空機にあたり爆発する場面が放映されたが、一部の視聴者により、ウェブ上でこれは「トップ・ガン」の1シーンであると指摘された。
同局をよく知る人物によれば、同局がニュースで映画のシーンを用いるのはこれが最初ではない。「不適切な映像を故意に入れる例はこれまでにもありました。」と彼はいう。このようなことが時々起きるのは、エディタやレポーターの怠慢、または撮影した映像が放映に耐えないからだという。映画からの借用が行われるのは主に軍に関するニュースや、科学技術に関するニュースの中だという。
同局は映像が同局によるものではないことを知らせないこともあり、また使用した映画やTV番組の著作使用料も支払わないこともあるという。2、3年前、当時の欧州委員メンバー、ピーター・マンデルソン氏は中国中央電視台がEUの著作権者に使用料を支払ったことがないと非難している。問題のニュースの編集者はコメントを拒否している。(BBC News)【吉】