ロサンゼルスにあったナチ施設「マーフィ農場」
カリフォルニア州サンタモニカ山地の山奥に、かつてのナチの施設「マーフィ農場」がある。
様々な街の隠された秘密を暴く番組、トラベル・チャンネルの「オフ・リミッツ」はシリーズ初回でロサンゼルスをとりあげた。歴史家のランディ・ヤングと司会者のドン・ワイルドマンは、ロサンゼルスが「アメリカン・ファシズムの中心地」であったと考えている。土地の所有者、ウィノナとノーマンのスティーブンス夫妻は、ヒトラーはこの地からアメリカを統治することを考えていたのだ。
スティーブンス夫妻がこのマーフィ農場の建設に着手したのは1933年。丘陵部の20haの土地に自給型のナチのコミュニティをつくろうとした。計画では1,500klの水のタンクとコンクリート製の発電所を備えた巨大な邸宅が建設される予定だった。タンクと発電所は現存しているが、現在ではグラフィティが描きなぐられている。(The Huffington Post)
"Nile Guide(画像あり)"によれば、同所は現在ロサンゼルス市の所有でハイキングコースの一部になっている。木造の施設は1978年の火災で焼失、現在では巨大タンクと鉄製のゲート、発電所などが残されているという。
ナチのシンパであったスティーブンス夫妻はこの地で1948年まで暮らしていた。その後この施設はハンチントン・ハートフォード基金に買い取られ、アーティストのためのコロニーとなり、1973年にはロサンゼルス市が買い上げたという。【吉】