アラスカ沿岸に蛍光オレンジの謎の物質現る
アラスカ北西部の海岸にでオレンジ色の謎の物質が打ち寄せられ、専門家を悩ませている。
この物質は最初8月3日、アンカレッジの1,000km北西のキバリーナの海岸に打ち寄せられ、港を覆うこの物質を見に住民が集まった。4日には、飲料水用の雨水桶にこの物質が浮いているのが発見された。5日にはこの物質は港からなくなり、地面に残った物質は乾いて粉状になったという。
この物質は瓶に集められ、アンカレッジの研究施設に分析のため送られた。キバリーナの374人の住民は自分の村に何が起きたのか困惑している。
「現時点では、まだ何かわかっていません。」とアンカレッジにある州の環境保護局の化学者、エマニュエル・ヒグナットさんはいう。イヌピアット族が住むキバリーナは、アラスカの北西岸、約13km続く堡礁の先にあり、チュクチ海とキバリーナ川、ウリック川(Wulik River)の間に間に位置している。住民はこのようなものは以前見たことがなく、老人たちも先人からこうした物質についての言い伝えを聞いたことがないという。63歳のオースチン・スワンさんは「私が知るかぎり、キバリーナで初めてのできごとです。」と語る。
物質の一部はアラスカ大学フェアバンクス校やサウスカロライナ州の海洋大気圏局の研究所に送られた。沿岸警備隊はすでに、この半固体状の物質が人工のものや石油製品ではないとしており、ジャネット・ミッチェル村長は考えられるのは海藻だとしている。まもなく冬に向けた漁や狩猟を始める村民にとって、この物質が有害ではないのか、魚への影響はどうなのかが心配事となっている。スワンさんによれば、物質の一部には光沢があったが、油のような触感はなかった。一団となった時は奥行き3m幅30mほどの蛍光オレンジの帯ができたという。
村の職員が3km離れたウリック川のポンプ場でもこの物質を見つけている。60km離れた場所にはレッドドッグ亜鉛鉱山があるが、鉱山は関係を否定している。村では子供をこの物質に近づけないよう、また飲料水は一度煮沸してから飲むよう呼びかけている。(Telegraph:画像あり)【吉】
<続 報>
◆「アラスカに現れた蛍光オレンジの物質の正体判明」