ニューヨークの女生徒に謎のチック状の症状流行
ニューヨーク州ルロイ中央学区の管理者は父兄と生徒に対し、2011年11月ハイスクールの12人の女生徒にあらわれた謎の症状についての最新情報を伝えた。この症状は無意識の動作や声帯のチックを伴うもので、トゥレット症候群に似ているという。
1月11日夜の学区側の発表によれば12人の生徒は診察を受け治療中。関連法に基づき原因については明かされていない。いくつかの症状で類似点がみられたというが、詳細については発表が控えられている。
「生徒は皆専門医の診断がなされ、治療をうけ、回復したと断言します。」同州保険局のグレッグ・ヤング医師はいう。医師側は感染や一酸化炭素中毒の可能性は否定している。同局のジェフ・ハモンド広報官も子宮頸癌ワクチンなどのワクチンも調査の結果原因でないと判明したと発表している。
ヤング医師は、今回のようなチックは遺伝によるもの、頭部の外傷、薬物、経口抗ヒスタミン剤、多動性障害や強迫神経症の治療薬などが原因になるとしている。薬物反応は全員が陰性だった。このような症状は全国でみられ、ストレスや不安で悪化するため症状が伝播することは珍しくないという。ニューヨーク州立大学バッファロー校、神経学専門のデヴィッド・リヒター博士は、他のいくつかの学校の例は集団ヒステリーとされているが、今回のケースはそれと異なると感じているという。生徒の症状はかなり重く、仮病とは思えないとしている。
集会に出席した父兄は学区側の発表に満足していない。ジム・デュポンさんは集会後自分の不安について語った。彼の娘はこの1か月ほとんど学校を欠席している。「個人指導が行われるべきです。」「娘の将来が心配です。まだ17です。今では運転もできません。」 デュポンさんの娘は神経科医の治療を受けたが、病名は明かされていないという。(wgrz.com)【吉】
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