子猫を生きたままコンクリートで固める ー宗教団体の仕業か(動画あり:残酷注意)
アリゾナ州コロラドシティで、子猫が生きたまま胸から下をコンクリートで固められているのが見つかった。発見した男性はこれを一夫多妻制の宗教団体の仕業としている。コロラドシティは「末日聖徒イエス・キリスト教会原理派(Fundamentalist Church of Jesus Christ of Latter Day Saints、FLDS)」の本拠地。FLDSは20世紀初頭に一夫多妻制を守るためにモルモン教から分派した。
猫は同宗教団体の元信者、アイザック・ワイラーさんの家で見つかった。ワイラーさんは同団体と元リーダーのウォレン・ジェフスを非難していた。ジェフスは未成年の少女と結婚し性的虐待をした旨で有罪となり、現在テキサス州パレスタインの刑務所で終身刑に20年を加えた刑で保護拘置中だ。発見したのはやはり元信者のアンドリュー・チャトウィンさん。彼はコンクリート杭の型枠に使っていた鉄パイプの中で半身がコンクリートに埋まって鳴いている猫を見つけた。チャトウィンさんはパイプを切断してコンクリート杭を取り出し猫を救い出した。チャトウィンさんは猫をユタ州カナーブの動物保護区に連れて行ったが、2日後に死亡した。
FLDSを13年前に脱退したチャトウィンさんは、この残酷な仕打ちは同団体のメンバーの仕業と考えている。彼によれば数年間脅迫や動物殺しが続いていたという。彼はまたこの事件をコロラドシティの保安官に通報したが、あまり注意を払ってもらえなかったという。「保安官はにやにやした後少し笑って、『俺なら猫に土を投げつけてやるね』と言いました。」「これがFLDSの信者である保安官の反応ですよ。」
米司法省は最近コロラドシティおよび隣接するユタ州ヒルデールの役人を、FLDSの信者以外の市民に対し警察や住居、公共事業などのサービスの利用を拒否し、FLDSの事実上の代理人として働いたとして人権侵害のかどで起訴している。当時チャトウィンさんは取材に対しコロラドシティの政治は「神権政治」だと語った。「奴らは自分たちのコミュニティ以外の人々を飢えたままにしているんだ。」「仕事にもつけない、まともなサービスも受けられない。私はここにあるクリニックでは診てもらえないんで、医者にかかりに45分もかかる場所までいかなければならないんだ。」(Huffington Post:動画はこちら。残酷なので注意。)
調べてみるといろいろと問題を起こしている団体のようで。【吉】
<関連記事(外部リンク)>
◆「逃亡中のFLDS指導者、FBIの最重要指名手配犯に - 米国」(2008.4,AFP)
◆「米 教団施設から保護の10代少女、半数以上が出産・妊娠経験あり」(2008.4,AFP)
◆「米テキサス一夫多妻制教団、モルモン教会に立てこもり」(2008.4,AFP)
◆「テキサス州大陪審、一夫多妻制教団の6人を訴追」(2008.7,AFP)
◆「一夫多妻教団の教祖に終身刑、少女2人への性的暴行で 米国」(2011.8,AFP)