怪奇!ひとりでに動く古代エジプトの像(動画)
英国マンチェスター博物館に展示してある像がひとりでに動いている様子が監視カメラに記録された。
この像は4,000年前、古代エジプトの黒いオシリス像で高さ約25cm。ガラスのケースに収められているこの像がゆっくりと回転したのだ。このケースに触れられるのは限られたスタッフのみ。像が動いているのに最初に気づいたのはこのスタッフの一人、エジプト美術の学芸員キャンベル・プライスさん(29)だ。
「エジプト学の学者のほとんどは迷信など信じません。私は最初誰かが私に言わずに向きを変えたのだと思いました。」と彼は語る。「けれど次に見た時、オシリス像はまた向きを変えていたんです。次の日にはまだ別に向きに。」「ほかの展示物は動いていませんでした。おかしなことです。」「古代エジプト人は、人間の肉体が傷み滅んだとしても、こうした小像はそれが模した人物の魂の家となると信じていました。」「しかし像がひとりでに動くとは、エジプト人でも驚くことでしょう。」
困惑したスタッフはこの紀元前1800年の像を1週間の間毎分記録するために監視カメラを据え付けた。その結果、動画には像が360度回転する様子が記録されていたのだ。原因としては展示物のそばを来訪者が通過したり屋外を車が走る際の微細な振動が考えられるが、それではこれまで像が動かなかった理由や正確に円を描いて回転する理由を説明できない。
プライスさんは語る。「この像は何十年もほぼ同じ場所のガラスの棚の上にあったんです。そしてこれまでは動いたことがなかったんです。」「美術市場に流れる前、考古学者か地元エジプトの人が見つけるまでこの像はおそらく地中に埋まっていたものと思われます。」
以下像についてプライスさんの補足。「この小像はおそらく聖職者の像で、硬い蛇紋岩でできています。この男性像は左足を前に出し肩までの長さのかつらをつけ、ひざまでのキルトをはいています。像の後にあるヒエログリフには、祈りを捧げた人が像の男性の魂に捧げられた供物が「パン、ビール、牛肉」と記してあります。この男性の名前の読み方は不確かですが、「ネブ・セヌ」と読めます。1933年にボルトン在住のアニー・バーロー氏から当美術館に寄贈されたものです。」(The Sun)【吉】