樹木に蝕まれてゆくオート三輪
浦安市当代島の一画にそれはある。この一帯はかつて一面の田であったが、今はほぼ住宅地になっている。その一画に埋め残された土地なのだろう、沼地のようになった場所があり、時折ソファーやバイクが捨てられていたりとかなり乱暴な扱いを受けている。
そこに少なくとも1995年以前から1台のオート三輪が棄ててある。90年代にオート三輪というだけでもかなり珍しく目を引いたのだが、さらにその荷台には1本の樹が育っていたのだ。かつてはオート三輪ももう少し原型をとどめており、樹も小さかったのだが、もはや樹は2mを超え錆びて朽ちていくばかりの車体を呑み込まんばかりである。その役割を終えたオート三輪が次第に樹木に変貌していくようにも、寄生した樹木がオート三輪を蝕んでいくようにも、植物と機械の融合体のようにも見える。
やはり人目を引くようで、ほかにも何件かこれを報告しているサイトを見つけた。なお樹は葉の形や光沢などからクスノキだと思っていたが、冬には葉がなくなるのでそうではないようだ。(浦安市当代島3-8-46)【吉】
<追 記>
2012年4月、一帯が整地されオート三輪も撤去されているのを確認した。【吉】
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◆緑に蝕まれる家
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9月 18, 2005 at 12:54 午前 ◇千葉県浦安市 | Permalink
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