花房山謎の記号
山手線沿い、目黒駅から五反田にかけ左側に広がる台地は「花房山」と呼ばれ、都内でも高級な住宅地の一つとなっている。山手線沿いに延びる「花房山通り」沿いの擁壁にこれはある。現在は空き地になっている土地の周囲の擁壁に、謎めいたメッセージが隠されているのだ。
一つは敷地境界の石標にもみえる石の柱だ。10cm四方、高さ20cmほどの自然石の柱なのだが、敷地境界の石標であれば地面の位置に設置するだろうが、それは地面から1mほどの高さに、擁壁が若干後退した部分から伸びているのだ。表面には何かの記号が刻まれている。見方によっては丸の中に「京」の字をデザインしたものにも見える。
「京」の石柱
そしてもう一つは「11.3.72」という数字だ。「京」の斜め左上約1.5mほどの高さに、擁壁にこの数字が刻まれている。この数字の意味するところは何か。1972年11月3日ということか。ではなぜこの数字を刻んだのか。コンクリート擁壁の施工を記念して日付を刻む者はあまりいないだろうし、なにより刻み方がおざなりである。あるいは40年前の文化の日、何者かがひまにまかせて記念に刻んだものか。コンクリートに釘か何かで文字を刻むのは、結構大変な作業だと思うのだが…。
「11.3.72」
場所はここ。【吉】
<追 記>
平成29年完成した目黒駅前地区第一種市街地再開発事業の施行に伴い消失。