元代々木町:石段と奇妙な神社、ちょっぴり心霊
【くずれかけた石段】
元代々木町は、この一帯から渋谷へ向かう宇田川が谷を刻んだ台地の末端にあり、町全体がこんもりした丘になっている。丘の斜面には坂や石段がのびているが、その一角に一つだけ古びた石段がある。
この石段だけが整備もされずくずれかけたままなのは私道だからだろう、この道を上った先には地図上では「椿森神社」という神社が表示されており、椿森神社の参道という位置づけだ。
【奇妙な神社と賃貸アパート】
しかし実際現地を訪れてみると石段の上にはUマンション(Uは大変珍しい苗字)という2階建てアパートが建っており、その奥に平屋の民家のようなものが建っている。玄関に幣が下がっていることからこの民家が椿森神社なのだろう。石段を上がった場所には門があり、用事があるものは呼び鈴を押すようになっている。一般に公開されている神社ではないようだ。この土地と建物の所有者は姫路市に本部がある宗教法人の名前になっており、マンションの名前になっている苗字は宗教法人の代表者の苗字と同じなので、Uマンションは神社の敷地内に同宗教法人が建てたものだろう。神社のたたずまいといい、神社の敷地内のアパートといい、どこか普通とは違っている。
【呪われた部屋?】
このUマンションだが、2000年頃TBSで放映されていた「オフレコ」という番組でその一室が「実在する呪われた部屋」として紹介されたことがある。隣の住人いわく「誰もいないはずの部屋で変な音がする」「足音やひっかく音がする」。また取材当日管理会社の担当者が交通事故にあう。
同番組のスタッフが一室を借りて調べたところ、部屋に備え付けの鏡の裏から「苦しい」「たすけて」「こわい」などと書かれたメモの断片が多数出てきた。女性の字らしいということで、過去に住んでいた唯一の女性をつきとめ、その実家を訪ねたところ母親から女性は2年前に他界したと知らされるというものだ。
女性の死が部屋と関係あるとまでは断定していないが、それを強く匂わせる内容となっている。リンクは貼らないが、気になる向きはYoutubeで「オフレコ」「呪われた部屋」で検索してみるとよい。【吉】