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2022年8月

2022.08.29

渋谷定点観測02-22 その4 渋谷駅周辺

015 ハチ公像

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ハチ公像は基本的に変化なし。背後の樹木の位置が違っているが、2004年に行われた改修の結果だろうか。

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016 QFRONT

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屋上ルーバー部に大きく表示されていた「QFRONT」のロゴが下方に小さく表示され、側面に照明が取り付けられた。2Fスターバックスのロゴも変化あり。1F TSUTAYAのロゴがなくなった。背後のHMVの看板はIKEAになっている。西武デパートの「SEIBU」のロゴの位置もひっそりと変わっている。センター街のゲートは変化なし。

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017 神南方面

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三千里薬品の赤と青のネオンの位置に2006年大型ビジョン「シブヤテレビジョン2」が設置された(シブヤ経済新聞「渋谷ハチ公前交差点に4基目の大型ビジョン」)。

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018 三千里薬品

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赤と青のネオンの位置に2006年大型ビジョン「シブヤテレビジョン2」が設置された。店の前にテントが張り出している。甘栗のネオンもテントに。

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019 東急文化会館(1)

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東急文化会館が渋谷ヒカリエになり、バス停や連絡橋の位置も変わったため、撮影地点はかなりずれている。向かって右の「渋谷東口マイアミビル」「渋谷フランセ奥野ビル」「タキザワビル」は基本的に変わっていないが、2002年にはテナントがほぼ消費者金融だった。

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020 東急文化会館(2)

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渋谷駅東口交差点の歩道橋上からの風景。東急文化会館が渋谷ヒカリエになり、連絡橋の位置も変わった。手前の「渋谷東口マイアミビル」「渋谷フランセ奥野ビル」「タキザワビル」のテナントが2002年にはほぼ消費者金融だったのが2022年には美容系の店舗が多くなっている。左手にみえる「あさひ銀行」は2003年に合併し「りそな銀行」になった。

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021 東急文化会館(3)

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東急百貨店東横店東館からの風景。2022年現在渋谷スクランブルスクエア第Ⅱ期建設中のため同じ地点からは撮影できなかった。第Ⅱ期の完成は2027年の予定(東急株式会社「都市開発」)

2022.08.22

渋谷定点観測02-22 その3 公園通り(2)

011 渋谷パルコ

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「渋谷PARCO」は2016年に閉店し建て替え、2019年地上20階の複合施設「渋谷パルコ・ヒューリックビル」の一部にリニューアルオープンした(シブヤ経済新聞「渋谷パルコ、11月22日開業へ オープン広告は『M/M(Paris)』、田名網敬一さん展示も」)。
公園通りに向けたカラフルなロゴや懸垂幕はなくなり、白い壁面に控えめなロゴが掲示されるだけのファサードになった。

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012 たばこと塩の博物館

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レンガタイルの「たばこと塩の博物館」は2013年閉鎖、墨田区横川に移転した(たばこと塩の博物館「博物館沿革」)。敷地は売却され、跡地に2019年「パークウェイスクエア3」が完成。隣接地の駐車場には「パークウェイスクエア1」が完成した。これらのビルはジャニーズ事務所の関連会社が保有しているという情報もある(〜オフィス情報最前線「ジャニーズ事務所 不動産投資活発!」)。

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013 渋谷区役所前公共駐車場 公園通り入口

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駐車場入口自体は料金が上がったことを除いて変化がない。しかし2002年当時、入口の横にある「渋谷ホームズ」の敷地内に公園通りに向けて大きな立て看板が設置されていた。2000年当時、この公園通り入口の設置をめぐって渋谷区と地元住民が対立、住民側代表が抗議の遺書を残し自殺するまでに至っている(レスポンス「自殺者が出ても動かない渋谷区」『週刊新潮』11月23日号)。これに対する抗議として遺書、建設賛成側の議員名と抗議文を記した立て看板が立てられていたのだ。詳細はこちらにまとめている(東京些末観光「渋谷区役所前地下駐車場進入路建設問題」)。

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014 渋谷公会堂

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渋谷区役所・渋谷公会堂は2019年に新庁舎・新公会堂が完成、新公会堂はネーミングライツにより「LINE CUBE SHIBUYA」という通称が決定された(渋谷区「来秋オープン予定の渋谷公会堂の指定管理者及びネーミングライツ事業者が決定しました」)。建築費捻出のため敷地の一部に70年の定期借地権を設定してが建築されている(しぶや区ニュース新庁舎特集号)。配置も変わり元渋谷公会堂の位置に「パークコート渋谷ザタワー」が、元渋谷区役所の位置に新庁舎および「LINE CUBE SHIBUYA」が並ぶ形になっている。舗装や植栽の一部には改修前のものが残っている。

2022.08.15

渋谷定点観測02-22 その2 公園通り(1)

007 マルイシティ渋谷店

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「マルイシティ渋谷店」は2015年に「渋谷モディ」に業態転換。若者向けアパレル中心の仕入れ販売店舗から30〜40代向けのカルチャー中心のテナント型店舗になった。(シブヤ経済新聞「渋谷モディ、11月19日開業へ『知的商業空間』コンセプトに」)
マルイについては神宮通りを隔てて向かいの「渋谷マルイ」が2022年8月で一時休業、日本初の木造商業施設へ建て替えが行われる。2026年完成予定。(渋谷マルイ NEWS RELEASE「日本初の本格的な木造商業施設 誕生へ」)

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008 公園通り

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「GAPストア渋谷店」は2017年閉店。翌年「スーパースポーツゼビオ 渋谷公園通り店」がオープンした。外装は変わったものの建物自体は建て替えていない。(シブヤ経済新聞「渋谷・公園通り『ギャップ』跡に大型スポーツ店『ゼビオ』 3D計測や限定商品も」)
「渋谷パルコ」は2019年に地上20階の「渋谷パルコ・ヒューリックビル」に建て替わった。公園通り側のファサードが白い壁になり、「公園通り VIA PARCO」のサインも消え、かつての、坂の上のパルコを中心として通り全体がデザインされている雰囲気は薄まった。

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009 神南一丁目バス停

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街路灯のデザインが変わり、「公園通り VIA PARCO」のサインも消えた。電話ボックスはこの場所からは撤去されたがいくつか残されている。バス停はポール型からここには写っていないが上屋がついたタイプに変わっている。

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010 東京山手教会

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2000年まで「小劇場 渋谷ジァン・ジァン」であった地下は2002年時点では「ルノワール」に、2022年にはレンタルスタジオになっている。

2022.08.08

渋谷定点観測02-22 その1 文化村通り

「渋谷定点観測02-22」について
渋谷の街は渋谷駅開業以降、関東大震災に伴う人口の移動、戦災復興、高度成長期、バブル期と変化を遂げてきましたが、2010年代以降の大規模な開発により過去にも増して大幅な変化が起きています。

こうした開発による街並みの変化は、最終的には地図上に記録されることになりますが、それはあくまでマクロな都市構造の変化の記録にしか過ぎません。ミクロな、我々が路上で目にしている風景、すなわち建物の意匠や路上の事物、看板、壁面の落書きなど人々の行動の痕跡、そうしたものは公の記録として残されることはなく、それぞれの時代を生きた人々の記憶の中で時間とともに薄れていくしかありません。
今後も変化し続ける渋谷の風景が忘れられることにせめてもの抵抗をするとすれば、それは定点観測的に風景を画像として切り取り保存することでしょう。

2002年の7月、渋谷のここまでの変化を予測していなかった頃、渋谷の風景を記録するため各所で写真を撮影していました。ちょうど20年を経た2022年7月、再度同じ場所から写真を撮影し、現在の風景を保存するとともに、過去20年の街並みの変化を振り返ろうと思います。

 

001 渋谷109

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この地点からの風景はほとんど変わっていない。あえて言えば、「渋谷109」のロゴ(2019変更)と109の左側からのぞいている「ザ・プライム」の看板の色が変わった程度だろうか。

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002 文化村通り 玉久ビル

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「渋谷109」に向かって右側のこのビルは一見わかりづらいが109とは別のビルである。109完成当時はここに木造平屋の飲み屋「玉久」があった(東京些末観光「渋谷109下『玉久』」)。大きな変化はないが屋上のルーバーが外され、「H&M」の看板が設置された。その背後の「極生」の看板も「長谷川スカイラインビル」の建て替えに伴い消えた。

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003 文化村通り 恋文横丁周辺

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2002年、手前に「くじら屋」「レストラン・レンカ」「美美薬局」が、美美薬局の壁面には恋文横丁の由来と、足元には「恋文横丁 此処にありき」の標がみえる。
2022年、くじら屋は移転し「オークリー」が入居(2019)。壁面の黒いポスターはくじら屋移転のお知らせ。レストラン・レンカ、美美薬局は、隣接していた「長谷川スカイラインビル」とともに建て替わり「ヤマダデンキLABI渋谷店」になった(2008)。「恋文横丁 此処にありき」の標は金属製になり少し敷地内に入ったところに残されている。道路の舗装は基本的に変わっていない。

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004 文化村通り 恋文横丁

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2002年:「美美薬局」と「長谷川スカイラインビル」の間を入って「レストラン・レンカ」に至る路地。恋文横丁の看板に「新玉川線近道」との表示があるがどれほどの人が気づいていただろうか。なお新玉川線はこの2年前に田園都市線に統合されている。
2022年:現在は「ヤマダデンキLABI渋谷店」(2008) の入口になっている。周囲は一変しているが、手前のマンホールから撮影位置を特定した。恋文横丁はこの位置から路地を入った奥にあった。詳しい位置等についてはこちらを参照(東京些末情報「映画『恋文』」)。

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005文化村通り 東急本店付近

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カラオケ館、東急本店は変わっていないが、右手のブック・ファーストのビルは建て替わりH&M(2009開業)になった。
なお東急本店とBunkamuraは2023年解体され、2027年には住居・ホテル・店舗を含んだ地上36階の施設に建て替わる予定だ(Shibuya Upper West Project)。この風景もがらりと変わる。

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006 文化村通り 東急本店から

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通りの左側、「パチンコマルハンタワー」(2016閉店)ビルには「MEGAドンキ」が開店。「カラオケ館」の背後に見える落下防止パネルは2023年開業予定の「渋谷区道玄坂二丁目開発計画」の工事現場。ドンキホーテホールディングスが地上28階建の店舗・事務所・ホテルを建設中だ(2023開業予定)。同プロジェクトの計画地内には以前「聚楽」という旅館があったが廃業後長らく駐車場であった。
つきあたりの「渋谷駅前ビル」の屋上の看板は「SAMSUNG」から「お茶漬け海苔」に。
そして何より背後にそびえる「渋谷スクランブルスクエア」(2019開業)。スケールがSF的としか言いようがない。左側の背後には「渋谷ヒカリエ」(2012開業)も見える。

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