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2023.11.06

我善坊谷-麻布台ヒルズ2002 ①

 2023年11月麻布台ヒルズが完成します。
 麻布台ヒルズが完成したこの地は、麻布通りから桜田通りへ東西に延びた狭い谷に位置し、谷を走る一本の道路沿いに街が形成され、一つの空間的に完結した街を形成していました。
 この地は住居表示上虎ノ門、麻布台、六本木にわたっていますが、一つの谷をまとまりとしたこの地を呼ぶにはむしろ旧町名に由来する「我善坊谷」という名称の方がふさわしい気がします。
 すでに土地家屋の買収が進んでいた2002年、この地と隣接する仙石山を記録しようと写真を撮りました。30年以上にわたり進められてきた麻布台ヒルズが完成するこの機に、約100枚の写真を数回に分けて紹介し、 当時の街並みを振り返ってみたいと思います。2023.11.6 【吉】

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■我善坊谷の地形(東京地形地図による)

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■撮影地点(1〜18)(ゼンリン住宅地図東京都港区 2002をもとに作成)

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1.麻布通り・行合坂側からの谷の入口。ゆるやかな下り坂になっており落合坂と呼ばれる。右側はエグゼクティブタワーアザブダイ、左側はレバノン大使邸。正面は霊友会釈迦殿

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2.区立横川省三記念公園。日露戦争間死亡した新聞記者横川省三の旧居跡。1964年首都高建設に伴い移設され、今回の開発で2度目の移設となった(「横川省三記念公園の基本設計について」港区建設常任委員会資料)。

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3.麻布通り方面を振り返る。麻布通りと我善坊谷はかなりの高低差があり、行合坂により結ばれていたが、今回の開発により高低差は解消され、坂は姿を消した。

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4.中央の通りから北側の路地を覗く。左側仲村邸、右側の建物はすでに空き家。

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5.中央の通りから北側の路地を覗く。右側高橋邸、左側は空き家。

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6.中央の通りから南側の路地を覗く。右側山上マンション、左側木村邸。

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7.吉田苞竹記念会館。書家吉田苞竹関係の資料を展示。

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8.公益財団法人書壇院。吉田苞竹の書道研究会を母体に設立。

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9.サンマンション入口。サンマンションは左側の建物。後方の勾配屋根の建物は反対側に入口がありすでに空家。さらに後方の高層マンションは六本木ファーストプラザ。

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10. サンマンションの表札には旧町名の我善坊町が残っていた。

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11. サンマンションの反対側の路地。右は萩原邸、左は空家。路地は崖の手前でいきどまりで、崖の上に郵政事業庁飯倉分館(当時)がみえる。飯倉分館も開発に伴い「麻布ヒルズ森JPタワー」となった。

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12.9の勾配屋根の建物(空家)。手前の駐車場側に高い石積の擁壁が面している。

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13.南側の路地。入口両側の建物はすでに空家。崖の上に郵政事業庁飯倉分館(当時)。

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14.13の路地を入ったつきあたりにあった空地。我善坊谷南側の斜面。右の建物は麻布ロングビーチマンション。

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15.14に同じ。

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16.14、15を撮影した空地から北方向を見る。

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17.13〜16を撮影した路地。左側の建物は空家。

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18.中央の通りからいま来た方向を振り返る。正面の建物も空家。

11月 6, 2023 at 12:00 午後 ■港区 |